名古屋駅直結の地下街エスカに2012年にオープンした「海老どて食堂」。お目当ては、世界最大級の天然エビを一本丸ごと豪快に揚げた「特大海老ふりゃ~」(定食2764円)。
友人と顔を見合わせ、思わず笑ってしまうほど大迫力の一本。そのビジュアルに度胆を抜かれていると、「箸袋を広げて、エビフライの長さを測ってみてください」と店員さん。
箸袋についているメモリでエビフライの長さを測って、その巨大さを実感してもらおうという趣向のようです。隙あらば楽しませようという、名古屋流のおもてなし。食べる前から、気持ちが弾んできました。
ちなみに測ってみると、なんと35cm!人生史上最大のエビフライに、心して挑みます。
ひと口かじると、やはりすごい食べ応え。薄い衣の中にプリップリの身がたっぷりと詰まっています。特大サイズだからといって大味ではなく、衣も軽くしつこくないので、気づけば尻尾までペロっと食べてしまいました。
色んな食べ方ができる「ひつまぶし」などもそうですが、お客さんを飽きさせない工夫や演出は、名古屋グルメの真骨頂。おいしいだけじゃなく、なんだか楽しい気分にさせてくれる。名古屋の食文化には、そんなエンターテインメント要素がつまっています。普段はあまり頼まない冒険的なメニューに挑んでみたくなるのも、旅の空ならでは。なんだか自分の中で、食の楽しみ方が広がったような気がします。
<提供元:ことりっぷ>
ことりっぷとは、2008年の創刊以来、「軽くてコンパクト」「こだわりの装丁」「情報が信頼できる」と、働く女性を中心に圧倒的支持を得ている旅行ガイドブック。©昭文社